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地域医療の魅力を伝える ❸ 工夫し"諦めない医療" 魅力多い東北の地で追求

2023.05.10

地域医療の魅力を伝える ❸
工夫し"諦めない医療"
魅力多い東北の地で追求

庄内余目病院(山形県)院長 寺田康

東北地方というと「冬の寒さが厳しく、暗い」というイメージが強く、出身者以外の方には地域の魅力がわかりづらいようです。ところが、実際に当院に来てみると、魅力がたくさんあることに気付く方が少なくありません。当院がある庄内地方は米どころのため、白米はもちろん、日本酒もおいしい。獲れたての海産物や山の幸もあり、さくらんぼ、スイカ、ラ・フランスなど果物も楽しめます。また、鳥海山や日本海の雄大な自然の美しさは、言葉では言い表せません。

こうした環境のなかで当院は「患者さんにとって最善の医療を提供する」ことを追求しています。私がここに赴任して一番感じたことは、当地域の医療は“諦めの医療”だということです。工夫すればできることがあるのに、「歳だから」、「医師がいないから」、「田舎だから」と、理由を付けて取り組まないように思いました。

病院からは鳥海山や庄内平野を望むことができる

当院では、とくに年齢のみで諦めるということがあってはならないと考えています。たとえば手術でも、患者さんの状態や思いなどから、その後の人生を豊かにする最善の選択を十分に検討し、年齢だけで判断することはありません。93歳で心不全の手術を受け、98歳まで元気に過ごされた方もいます。超高齢社会の日本では80歳、90歳を超えた方に手術をする機会はますます増えていきます。都会だけでなく、地方でも当たり前のように行われるでしょう。

当院は2026年に新築移転を控え、今以上に診療科を増やし、地域になくてはならない医療機関として存在意義を高めていきます。超高齢社会の最前線に立つ当院で一緒に活躍する人を求めています。

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