湘南藤沢病院 地域がん診療連携拠点病院に指定 強みを維持し高度な集学的医療を提供
湘南藤沢病院 地域がん診療連携拠点病院に指定 強みを維持し高度な集学的医療を提供
湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)は4月1日、国から「地域がん診療連携拠点病院」に指定された。徳洲会で6施設目。これは、がんに関する①専門的な医療提供、②地域での連携協力体制整備、③患者さんや地域の方への相談支援・情報提供──といった役割を担う病院として、都道府県知事が推薦、国が指定する制度。がん医療の均霑化(地域間格差の是正)を目的に、国が全国で整備を進めている「がん診療連携拠点病院」のひとつだ。
(左から)宗像・元名誉院長、櫻田・看護師長、津田部長、藏並顧問
湘南藤沢病院は、昨年取得した県独自の「神奈川県がん診療連携指定病院」を足がかりに、この1年間で体制強化を図ってきた。準備委員会で委員長を務める津田享志・腫瘍内科部長は「昨年、国の指定に至らなかった理由を分析し、神奈川県のがん診療連携協議会などに積極的に参加して、未充足だった条件をひとつずつクリアしました」と振り返る。
同院の強みは、手術や化学療法だけでなく、放射線治療や病理診断の充実も挙げられる。放射線治療では脳、肺、前立腺などへの「定位照射」が可能で、短期間での治療を実現。また、病理医3人が常勤で勤務しており、他院の診断も受け入れる体制を整えている。津田部長は「この強みを維持しつつ、がん拠点病院としての看板に恥じない高度な集学的治療を提供し続けたい」と胸を張る。
宗像博美・元名誉院長も、同拠点病院の指定が医療の質向上に直結すると確信。「国が求めるチーム医療、すなわち多職種が深くかかわる体制こそが、患者さんに寄り添う医療の理想形だと考えます。今回の指定は、地域の医療機関や患者さんに安心感を与えるための証しになります」。
櫻田香織・看護師長は、がん相談支援センターの立ち上げの苦労を振り返りつつも、「患者さん同士が交流する『がんサロン』が軌道に乗り、患者さんが新しい仲間を連れてきてくれます」と手応えを語る。今後は、がん放射線療法看護認定看護師の育成も視野に入れている。
藏並勝・外科顧問は地域での役割の重要性を強調。「神奈川県は拠点病院が多いが、当院は藤沢西部から茅ヶ崎、寒川エリアをカバーする重要なポジションにあります。今後は国の指針である医療の『均霑化』と『集約化』のなかで、選ばれる専門施設として、より特徴を先鋭化させていかなければなりません」と決意を新たにしている。

