菱川・名古屋病院心臓血管外科部長 研究奨励金を獲得 人工血管径の最適指標確立へ
菱川・名古屋病院心臓血管外科部長 研究奨励金を獲得 人工血管径の最適指標確立へ
名古屋徳洲会総合病院の菱川敬規・心臓血管外科部長は、朝日インテック・宮田尚彦医療技術支援財団の医療技術・研究奨励金を獲得した。植木力・学術顧問(臨床研究アドバイザー)の指導の下、研究準備を進め、臨床統計を活用した研究体制が結実した形だ。
学会での発表を終えた大橋・副理事長(左)と菱川部長
菱川部長の研究テーマは「Frozen Elephant Trunk(FET)留置におけるCT中心線解析を用いた最適人工血管径の検討」。同研究ではFET(人工血管置換術とステントグラフト治療[血管内治療]を組み合わせた高度なハイブリッド手術)での人工血管のサイズ選択で、術者や施設ごとに異なっていた基準に対し、より客観的な指標を提示することを目指している。
第62回日本腹部救急医学会総会では徳洲会ブースも展開
研究奨励金の獲得に対し、大橋壯樹・徳洲会副理事長は「植木顧問の指導の下、臨床統計を活用して研究を推進する環境を整えたことが、ひとつの成果に結び付きました」と評価。菱川部長は「1年後には海外の学会でも日本のデータとして胸を張って発表できる結果を出したいです」と意気込みを見せた。
日本腹部救急医学会総会にも登壇
また、菱川部長は3月12日から2日間、神奈川県で開催された第62回日本腹部救急医学会総会で、パネルディスカッション「破裂性腹部大動脈瘤への治療戦略〜血管内治療か開腹手術か〜」の演者として登壇。「当院における破裂性腹部大動脈瘤に対する開腹手術とEVARの術後成績の後方視的比較」と題し発表した。
同パネルディスカッションでは、大橋・副理事長も登壇。演者による討論の後、大橋・副理事長は「ステントグラフトは誰でもできる手法を目指すべきだが、外科医としては経験と技術で目の前の患者さんを救う開腹手術の重要性も忘れてはいけません。救急医療の現場で、地域に合わせた最適な治療を選択し続けてほしい」と締めくくった。
同総会では、徳洲会から41演題の発表があった。このうち「研修医・学生演題発表」では13演題を数え、次世代を担う若手医師らの積極的な姿勢も見られた。また、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)からは15演題の発表があり、閉会式で功労賞の表彰を受けた。

