八尾病院 救急隊員と連携強化 傷病者搬送テーマに研修会
八尾病院 救急隊員と連携強化 傷病者搬送テーマに研修会
近隣の救急隊員に講義をする田辺医師
八尾徳洲会総合病院(大阪府)は7月3日、院内で循環器内科や心臓血管外科領域の傷病者処置搬送をテーマに研修会を開いた。対象は八尾市消防本部、東大阪市消防局、大阪南消防組合の救急隊員。62人が参加した。
冒頭、松尾浩志・循環器内科部長が会の趣旨を説明。ICU(集中治療室)の増床予定、循環器内科の体制拡充など病院全体で救急受け入れ体制を強化しつつある現状を明かし、さらなる関係深化に努める意向を示した。
その後、田辺悠馬・循環器内科医師が講義を行った。まず2021年4月に始動した自院の心臓血管センターについて説明し、体制や直通のホットライン、よく手がける治療など紹介。循環器内科医師と心臓血管外科医師が所属し、24時間365日対応など相談しやすい環境も強調した。
ホットラインに相談してほしいケースとして、まず院外心肺停止を説明。「(心肺停止状態が)5分以上続くと脳障害が発生し、10分以上で救命が困難と言われている」とし、心臓マッサージや人工呼吸器の管理、気管挿管といった初期対応(病院前医療)の重要性を強調した。
病院での処置を迅速かつ適切に行うためにも、救急隊員には患者さんの状態や経過など情報を入手し病院と共有することも望んだ。あわせて、自院では心停止症例に対するPCPS(人工心肺)挿入プロトコル(実施計画書)を作成していることも明かし、適用かどうかを早く見極めるためにホットライン連絡時に病院が把握したい情報も明示した。
ホットラインに遠慮なく相談を
後半は、特徴的な疾患を説明。救急で心電図検査を行う有用性を説明したうえで、心筋梗塞、洞頻脈・発作性上室頻拍(PSVT)・心房粗動(AFL)、心房細動(AF)、心室頻拍(VT)、心室細動(VF)について、心電図波形の特徴や対応のポイントを解説した。徐脈性不整脈、大動脈解離、肺血栓塞栓症についても説明した。
最後に、「皆さんの“何となく嫌な感じがする”、“急変しそう”といった直感も大切」とし、「ホットラインは24時間365日開通しているので遠慮なく相談してください」と呼びかけた。

