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札幌東病院 改修工事で診療機能が向上 ハイブリッドERとICU

2025年(令和7年)05月12日 月曜日

札幌東病院 改修工事で診療機能が向上 ハイブリッドERとICU

札幌東徳洲会病院で2022年末から進めていた改修工事が2月に完了した。第1期工事では、昨年4月にハイブリッドER(救急救命室)を開設。第2期工事では主に集中治療室(ICU)を整備し、スーパーICU(特定集中治療室管理料2)の基準クリアを目指す。

迅速にスーパーICUの取得を目指す

ガントリは自走式で奥のアンギオ室に移動可能「1床当たり20㎡以上」の基準を満たす新しいICU

北海道でハイブリッドERの導入は同院が初。ERの一角に、CT(コンピュータ断層撮影装置)室と血管造影装置(アンギオ)室が隣接し、必要に応じてCTのガントリ(ドーナツ状の放射線照射装置)がアンギオ室にスライド可能となる。これにより「アンギオCT」として検査・診断・治療が並行して行え、一刻を争う重症患者さんの救命率向上が期待できる。ハイブリッドERは1階を増築することでスペースを確保、従来の約1.5倍の広さに拡大した。

ICUのある4階は、全体の間取りを変更し、デッドスペースの有効活用を果たした。現在、ICUは10床で、特定集中治療室管理料3を算定しているが、今回の改修工事で、スーパーICUの要件である「1床当たり20㎡以上」の基準をクリア。この後、迅速にスーパーICUの取得を目指す。

他に、建築基準法の変更にのっとり、エレベーターの耐震補強を行った。また、間口を広げた建具に変更、車いすを利用している患者さんも出入りがしやすくなった。下澤一元・事務部長は「ハイブリッドERの稼働に加え、スーパーICUの基準クリアを実現することは、当院の診療機能向上につながります。高度な医療を提供できる体制を整備し、地域の方々に貢献していきたい。この地域の『最後の砦』としての役割を果たしていきたいと思います」と意気込みを話す。

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