日本集中治療医学会 北海道支部学術集会 徳洲会から4演題
日本集中治療医学会
北海道支部学術集会
徳洲会から4演題
優秀賞・奨励賞候補演題に選出された森田部長
優秀賞・奨励賞候補演題で森田部長は「胎児期のケタミン曝露は幼児期セロトニン曝露による神経細胞傷害性に影響を与えるか」をテーマに発表。発達期の麻酔薬投与は、神経細胞でアポトーシス(予定された細胞の死)の増加や樹状突起の形態変化を引き起こし、中長期的に神経伝達物質に対する反応に対し影響を及ぼす。
特定行為と多職種連携をテーマに角野副主任
動物実験の結果、胎生期のケタミン曝露が、成熟した神経細胞ではセロトニンに対し障害的に働くことを示唆する所見を認めず、「本研究ではセロトニンへの神経毒性の変化について調べましたが、ドパミンなど他の受容体についても調査することが重要です」と課題を示した。また、森田部長は一般演題でも「COVID-19関連肺炎治療中に大腿コンパートメント症候群を呈した1例」と題し発表した。
看護シンポジウムでは、札幌徳洲会病院の角野友香理・看護副主任が「集中治療室においての看護師特定行為と多職種連携~実際の経験を通じて~」をテーマに発表。同院で修了した特定行為区分、活動実績の報告に加え、「急性期治療中」や「治療が遷延した時」などケースごとに多職種連携の実際を説明、「医師や看護管理者(看護師長)などを味方に付け、こまめな情報共有が重要です」とアドバイスした。
佐々木看護師は急変時対応能力向上について説明
札幌東徳洲会病院の佐々木翼看護師は一般演題で「急変時対応能力向上に向けた継続的教育とデブリーフィングの効果」と題し発表。定期的(約月1回)かつ継続的な蘇生勉強会開催や、急変事例発生ごとにカンファレンスで情報共有を行い職員にアンケートを取った結果、「急変対応技術の向上、急変に関する気付きの向上につながりました。今後さらに内容を見直していきます」とアピールした。