グループ内で連携強化し 徳洲会ならではの研修を 徳洲会グループ研修委員会
徳洲会グループ 離島・へき地で大きく成長
総合的な診療能力を養う
初期研修医 専攻医特集
スケールメリット生かし より良い医師の育成を!
末吉・担当理事
徳洲会グループは現在の新医師臨床研修制度が創設される前から、内科、救急・外科、小児科、産婦人科、精神科、地域医療を必須とするスーパーローテート方式の研修システムを築き、さらには離島・へき地での研修も組み入れ、患者さんを全人的に診る基本的な診療能力の養成に努めています。
現在、グループに21の臨床研修指定病院がありますが、どの施設でも「研修医が主体的に患者さんに接しながら研修できる」ため、臨床的な力が身に付くと評価されています。個人的にはマンパワーが限られる離島・へき地での研修を経験することで、医師としての精神的な自立も図れるように感じます。
ありがたいことに、年々、グループ全体の初期研修医の数が増えています。今後は臨床研修指定病院を増やすとともに、研修プログラムも、より多くの学生から1位希望に指名されるように絶えずブラッシュアップを図らなければなりません。また、専攻医の育成にも、さらに注力していきます。
より良い体制を構築するためにグループ内での連携を強化していく考えです。これまでは各施設が個別に取り組んでいる傾向がありましたが、グループのスケールメリットを生かし、より良い医師を育てていきます。
指導医の育成にも注力 他院見学など交流促進
田村委員長
新型コロナウイルスが流行し始めた頃は、初期研修医にコロナ陽性者の対応はさせないようにしていましたが、現在は感染対策も確立し、安全に研修ができるようになってきたため、ようやく“通常運転”に戻ってきました。コロナもインフルエンザも流行期には発熱患者さんの多くが陽性になりますが、そのなかに潜む別の病気を鑑別できる力も必要です。
指導医の育成にも力を入れています。昨年12月、約2年ぶりに大阪で徳洲会グループ臨床研修指導者養成講習会を開催、今年10月にも千葉県で開きました。本来であれば1年に2回開催できると良いのですが、コロナの感染状況を見極めて開いていきます。指導医の確保だけでなく運営側のノウハウの蓄積も大切な目的です。
徳洲会グループ内での指導医の交流も進めています。コロナ禍でグループ間の交流が減り、多くの病院が自院で研修を完結させていましたが、徳洲会グループには多様な特徴をもった病院がありますので、自院の弱いところを補い合い「徳洲会でしかできない研修」を実現していきたいと考えています。そのために指導医が他のグループ病院に見学に行き、研修プログラムの内容を共有することで、新たな可能性を模索します。