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洋上救急で長年の貢献 南部徳洲会病院が表彰 日本水難救済会

2022.11.16

洋上救急で長年の貢献
南部徳洲会病院が表彰
日本水難救済会

南部徳洲会病院(沖縄県)は1987年10月以来、39件の洋上救急に対応、この功績が認められ、日本水難救済会(名誉総裁・憲仁親王妃久子殿下)の2022年度名誉総裁表彰式典で表彰状と盾が贈られた。また、同院の原田宏・救急診療科部長は最近の8件に対応し、国土交通大臣表彰を受けた。

原田部長も国交大臣表彰

「今後も機会があれば協力していきたい」と原田部長

洋上救急事業は日本水難救済会が事業主体となり、海上保安庁、関係行政機関、関係団体の協力の下、洋上救急体制を整備。洋上で傷病者が発生し、医師の救急往診の必要があると認められる場合には、洋上救急センターが協力医療機関に医療者の派遣を要請するとともに、海上保安庁が巡視船艇、救助ヘリなど航空機で医師や看護師らを現場に輸送する。

式典で感謝状を受け取る原田部長(中央)

南部徳洲会病院は1987年10月に協力医療機関になり、これまで39件の洋上救急事案に対し63人の医師や看護師を出動させた。2016年7月、2020年7月に海上保安庁長官表彰、また海上保安庁本部長表彰の実績もある。

原田部長は「沖縄県は外国航路に近く、海外で洋上救急事業が整備されている国が少ないため、洋上で傷病者が発生すると日本に連絡が来ることが多いようです。フィリピン沖で日本の漁船に傷病者が発生した際、フィリピンでは洋上救急に対応できないため、日本から現地まで急行したこともあります。その時は3日間かかりました」と振り返る。

「これまで訓練にも何度か参加しており、流れやシステムを理解することで、自分の役割を認識できます。医療資源が限られ、搬送に時間がかかるなか、いかにベストを尽くせるかが重要です」と強調。「人を助ける仕事をしているなか、海上輸送の安全にかかわり、医師としての責務をまっとうできることに喜びを感じます。今後も機会があれば協力していきたいです」と意欲を見せる。

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