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アジア諸国など 放射線医療の向上に貢献 「JCRフェロー」授与 田尻・葉山ハートセンター医長

2022.11.01

アジア諸国など
放射線医療の向上に貢献
「JCRフェロー」授与
田尻・葉山ハートセンター医長

水沼・元JCR理事長(左)からフェロー認定証を受け取る田尻医長

葉山ハートセンター(神奈川県)の田尻宏之・放射線科医長は日本放射線科専門医会・医会(JCR)から、同会の活動への多大な貢献が評価されJCRフェローの称号を授与された。JCRは国際貢献の一環で、長年にわたりベトナムやモンゴル、ミャンマーなどアジア各国やバルカン諸国に会員を派遣し、現地の放射線医療の向上に資する講演や国際交流活動を展開。田尻医長はこれまで積極的に協力してきた。

JCRがフェローを授与するのは今回が初めて。準会員を含め約6000人の会員がおり、田尻医長は初回のフェローメンバー150人のうちの1人に選ばれた。徳洲会からは唯一の選出で、大学病院や基幹病院の医師が大半を占めるなか、民間病院からの選出は異例。

9月4日に都内で授与式が行われ、JCR元理事長の水沼仁孝・那須赤十字病院放射線診断科部長から認定証を受け取った。田尻医長は「地道な活動を評価していただいたことは素直にうれしいです」と喜びの一声を挙げ、「これを励みにさらに精進してまいります。コロナ禍が終息し海外での講演活動が再開されたら、また協力していきたい」と抱負を語った。

田尻医長は若手医師の育成にも熱心で、徳洲会グループ内外の初期研修医などを対象に画像診断をレクチャーする「葉山Radiology Conference」を開催。年間10回ほどWEBで開いており、昨年の参加者は累計1000人以上という人気のシリーズとなっている。

「業務多忙など理由はさまざまでしょうが、若手医師が画像診断を学ぶ機会は圧倒的に不足しています。この危機感は医療界全体で共有すべきことです。これからもできる限り教育機会を提供していきたい」(田尻医長)

授与式と同時期に開催された第58回日本医学放射線学会秋季臨床大会では、徳洲会グループが3演題を発表。南部徳洲会病院(沖縄県)の平安名常一・副院長兼放射線部統括部長は「症候性骨転移の症状緩和に対する動脈塞栓術(TAE)/動注化学塞栓術(TACE)」をテーマに教育講演。

また、学術展示のセッションで鎌ケ谷総合病院(千葉県)の佐藤眞明・放射線診断科部長が「A Case of Ruptured Pseudoaneurysm of the Pancreatic Head」、吹田徳洲会病院(大阪府)の藤原聖輝・放射線治療科医長が「5分割法による脊椎転移に対する体幹部定位放射線治療の初期経験」をテーマに発表。

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