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第20回徳洲会麻酔科医会 菅井医師の「松木賞」受賞祝う

2022.10.06

第20回徳洲会麻酔科医会
菅井医師の「松木賞」受賞祝う

松木賞受賞の喜びを語る菅井医師 総勢20人の麻酔科医、研修医が参加

徳洲会麻酔科医会は神戸市で第20回麻酔科医会を開催した。長年、湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)で麻酔科医として勤務し、同会事務局も務めてきた菅井直介医師(現・介護老人保健施設フィオーレ久里浜管理者)の松木賞受賞の祝賀会も兼ね、麻酔科医と研修医20人が集結した。

同医会は2000年5月に発足、毎年1回開催予定が、新型コロナ感染症の影響で2年にわたり延期し、3年ぶりの顔合わせとなった。まず冒頭、海江田令次会長(福岡徳洲会病院名誉院長)が登壇、「延期してきたぶん、すり合わせるべき事柄も多く、有意義な会にしていきたい」と挨拶した。

続いて各医師から連絡事項などを通達。専門医プログラムに積極的に初期研修医を勧誘していくことや、術中麻酔管理領域別パッケージ研修を修了した看護師や歯科麻酔科医を現場でどのように活用していくか、各院の新型コロナ感染症の診療状況など幅広く話し合った。事務局員の小出康弘・東京西徳洲会病院麻酔科医師は、徳洲会グループには43施設に計187人の麻酔科医がいることに触れ、今後は同医会に参加する医師の数も増やしていきたいと強調。

続いて、22年度日本麻酔科学会で第12回松木賞を受賞した菅井医師のお祝いの会を開催した。同賞は、麻酔科学史や医学史について優れた研究業績を上げた会員に対する賞で、菅井医師の調査報告『世界大戦を中心とした日本における麻酔科学会の発展―欧米の影響と外科医の貢献』が評価された。論文は湘南藤沢病院在籍中にまとめたもの。

欧米では当初、麻酔は主に看護師が担当していたが、日本では外科医が自身の患者さんの安全を担保したいという思いから麻酔を行っていた点を挙げ、それが今日の日本の麻酔科医の原点であり、日本での麻酔は医師主導で特異な発展を遂げたことを紹介した。菅井医師は、こうした背景が日本で麻酔看護師の育成が遅れたひとつの要因となっているとしつつも、手探りの時代に外科医が麻酔を担当していた意義を強調し、特定看護師導入後も「麻酔は医師が最後まで責任を負う必要があると思います」と訴えた。

小田利通・東京西病院麻酔科統括は「菅井先生は当会のレジェンドになられました。当会の黎明期から積極的に貢献していただき、ありがとうございました」と謝意を表していた。

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