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日本口腔顎顔面外傷学会総会・学術大会 徳洲会は6演題発表

2022.08.31

日本口腔顎顔面外傷学会総会・学術大会
徳洲会は6演題発表

第23回日本口腔顎顔面外傷学会総会・学術大会が7月22日から2日間、都内で開催された。東京西徳洲会病院の佐野次夫・副院長兼歯科口腔外科部長が大会長を務めた。大会テーマは「口腔顎顔面外傷における形態ならびに機能回復を目指して」。3年ぶりに対面式で開催。徳洲会は計6演題を発表した。東京西病院歯科口腔外科が運営事務局を担い、木島毅・同科部長が実行委員長を務めた。大会当日も同科スタッフや同院の事務スタッフが会場運営に奔走した。

佐野・東京西病院副院長が大会長

徳洲会は6演題を発表

佐野大会長は「口腔顎顔面外傷の治療では、審美的な形態の回復と、咀嚼などの機能回復がともに重要です。この原点に返り大会テーマに設定しました」と狙いを話す。

1日目には同学会理事会、評議員会、雑誌編集委員会に続き、教育講演を実施。館山病院(千葉県)の髙橋浩二・口腔機能リハビリテーションセンター長が「咀嚼は嚥下の一部~誤嚥・窒息を予防し健口長寿を~」をテーマに講演を行った。

嚥下機能は呼吸機能と並び生命維持に直結する口腔顎顔面の重要な機能だ。髙橋センター長は嚥下のメカニズムや高齢者の嚥下の特徴、嚥下障害のスクリーニング法と精密診断、高齢者を中心とする嚥下障害への対応法など、多数の動画を供覧しながら解説。「明日からの臨床に少しでも資することができれば幸いです」と締めくくった。

2日目の特別講演では、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の土田芳彦・外傷センター長が「外傷専門施設構築の重要性~わが人生の軌跡~」をテーマに講演。土田センター長は多くの四肢外傷患者さんに質の高い外傷医療を提供し、また専門医を育成するため、札幌徳洲会病院、湘南鎌倉病院、札幌東徳洲会病院に外傷センターを立ち上げてきた。「コンセプトは“病院内病院”です。変性疾患を扱う整形外科からの外傷整形外科の分離・独立や、中央手術室から独立した専用手術室の整備などが特徴です」。

総会・学術大会の運営に奔走した東京西病院の職員

学術セミナーとして東京西病院の藤田温志・歯科口腔外科部長が「顎顔面骨折における生体内吸収性プレート使用例の周術期管理」をテーマに発表。骨折部の固定材料である生体内吸収性プレートの特徴や利点・欠点、開発の歴史、同院での顎顔面骨折に対する治療方針やプレートの使用方法などを紹介し「当院では生体内吸収性プレートの特性をふまえ、骨折容態を考慮した方法で使用し、術後管理まで行っています」とアピールした。

一般演題では岸和田徳洲会病院(大阪府)の村山敦・歯科口腔外科副部長が、ロードバイク乗車中の単独事故による顎顔面外傷の検討結果を発表。顔面正中部に著しい軟組織損傷と複数歯の損傷を認める症例と、顔面側方部に骨折を認める症例に分けられ、いずれも体幹部に重篤な損傷を認める症例を含むことから、「ロードバイク単独事故は高エネルギー外傷として対応すべき受傷原因と考えられます」とまとめた。

東京西病院の長太一・歯科口腔外科医長は脳脊髄液減少症、外傷性頸部症候群をともなう顔面多発骨折の症例を発表。40代男性でロードバイク走行中に転倒、救急外来に搬送。「頭部損傷による意識障害がなく受傷後早期にバルカン固定で止血できたため気管切開を回避できました」と結んだ。

同院の田中敏顕・歯科口腔外科医師は第4回緊急事態宣言、第2回まん延防止等重点措置の期間中に救急外来を受診した症例と、コロナ禍以前の外傷症例を比較。結果、同宣言中に骨折は有意に減少した一方、同重点措置中には有意差を認めなかった。このほか、受傷原因や骨折部位など比較結果を報告した。

佐野大会長は「口腔顎顔面外傷は救急に力を入れる徳洲会グループにとって非常に大切な領域です。グループの仲間とともに、これからもしっかりと取り組んできたい」と抱負を語った。

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