徳洲会 泌尿器・ロボティクスチーム/部会 手術実績や課題を共有 第1回全国部会オンラインで開催
徳洲会 泌尿器・ロボティクスチーム/部会
手術実績や課題を共有
第1回全国部会オンラインで開催
「多くの仲間と情報共有しましょう」と部会長の桶川院長
第1回全国部会には全国22施設から30人超が参加。冒頭、桶川院長は同部会が「ロボット支援手術懇話会」を前身として発足したことを説明し、「2018年4月の第6回会合を最後に、泌尿器科医師の集まりが開かれませんでした。あらめたて徳洲会グループの泌尿器科医師が結集し、コロナ禍でもさまざまな活動ができればと思います」と経緯を語った。
さらに「現在、グループ内に泌尿器科の常勤医師は94人います。多くの仲間と情報共有し、困ったことも一緒に検討していければと思います。またグループ内で、泌尿器科を設置していないが必要としている病院には、積極的に支援できるようにしたい。当部会はロボット支援手術だけでなく、泌尿器科全般を扱います」と決意表明をした。
次に、桶川院長が同部会の概要を説明。同部会の名称はTokushukai Urology Robotech Associationで、略称はTURA。相談役として安富祖久明・医療法人徳洲会最高顧問、副部会長は中部徳洲会病院(沖縄県)の大城吉則院長、顧問は湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の吉田利夫副院長、ロボティクス部門長は同院の吉村一良ロボット手術センター長が務める。
今後は日本泌尿器科学会、日本泌尿器科内視鏡・ロボティクス学会の会期に合わせ、対面での開催を計画。桶川院長は「年2回開催することで、どちらかに参加できるようになれば良いと思います。現状や症例などを報告し合い、研鑽していきましょう」と呼びかけた。また、同部会ではホームページも作成予定だ。
続いて、手術支援ロボットを導入している23施設から、17施設がショートレビューを実施。各施設からロボット支援前立腺全摘術(RARP)やロボット支援腎部分切除術(RAPN)などの実績に加え、近隣の医療施設の手術支援ロボット導入状況や集患のための広報活動、手術をスムーズに進めるために活用しているデバイスなどに関し説明があり、質疑応答も活発に行われた。
とくにhinotoriを導入している南部徳洲会病院(沖縄県)と武蔵野病院は「ダヴィンチ」との違いや、実際に使用した感想などを説明、参加者の興味を引いた。南部徳洲会病院の島袋浩勝・泌尿器科部長は「これまでダヴィンチの経験はありますが、インストゥルメント(器具)の交換方法や可動域など細かい違いがあり、操作には慣れが必要です。日本のメーカーなので意見が伝えやすいのはメリットだと思います」と明かした。
最後に大城院長が挨拶。「今回は17施設からショートレビューをいただき、現状や課題を理解できました。これから新たな治療に取り組む施設もあると思いますので、Tips(秘訣)やPitfall(落とし穴)を共有し、安全な手術ができるようにしていきましょう。また、徳洲会グループのロボット支援手術のデータを集め、将来的には学術活動に生かしていきたい」と抱負を語った。