日本乳癌学会 徳洲会から20演題 間瀬・大垣病院院長 優秀ポスター賞受賞
日本乳癌学会 徳洲会から20演題
間瀬・大垣病院院長
優秀ポスター賞受賞
「徳洲会から評議員が私を含め4人選出されました」と間瀬院長
間瀬院長は「初診時より強く悪性を疑ったにもかかわらず確定診断に時間を要したDCISを主体とした浸潤性乳癌の一例」がテーマ。画像診断で、がんが強く疑われたが、超音波下吸引式組織生検の結果では陰性となり、確定診断に時間を要した症例を報告。組織採取には多くの選択肢があり、生検は侵襲をともなう検査だが、切除生検も視野に入れ再検査を迅速に判断すべきとまとめた。
受賞に際し間瀬院長は「誰もが一度は経験し、悩む症例を共有できたことに意義があると思います」と強調。また「今回の学術集会では、徳洲会グループから評議員が私を含め4人選出されました。学会で意見を発信できる立場にあるので、有意義なものにしていきたいです」とアピール。
ミニポスターでは、野崎徳洲会病院(大阪府)の中嶋啓雄・乳腺外科部長が「『HIROTECH-LED』-system を用いた小切開・明視野・整容性の高い乳癌手術」と題し発表。乳がんの治療には根治性と整容性の追求が重要。自身が開発した同システムの改良機種を用いることで、あらゆる部位・広がりの乳がんに対し、小切開・明視野の手術を安定して行えるため、乳がんの治癒切除を最小限にすることが可能となる。さらに「切除後の整容性確保のため、残存乳腺と皮下脂肪の受動操作も無理のない理想的な設計で行えます」と提言した。
自身が開発したHIROTECH-LEDの特徴を説明する中嶋部長 岩井薬局長はパルボシクリブの投与量調整の重要性を報告
東京西徳洲会病院の岩井大薬局長は「Palbociclibの治療前好中球数に関する因子解析及び投与量と効果に与える影響について」をテーマに発表。パルボシクリブの治療で、とくにアジア人はGrade3/4の好中球減少の発現頻度が高く、投与量の調整が必要になる。そこで、治療開始前の好中球数のパルボシクリブ投与量による影響や治療効果を検証。「減量群では投与開始早期でのGrade3/4の好中球減少発現頻度が高かったが、治療成功期間はむしろ延長しました。適切に投与量を調節し、治療を継続することが重要だと考えます」。