八重樫・千葉西病院部長 世界に通用する医師へ グループ病院で研修医教育
八重樫・千葉西病院部長
世界に通用する医師へ
グループ病院で研修医教育
「後輩への指導は自分の使命だと考えています」と八重樫部長
八重樫部長は米ニューヨーク市のセントルークス・ルーズベルト病院で内科研修を修了。ニューヨーク州立大学ダウンステート校で2年間の呼吸器内科フェローシップ、ピッツバーグ大学病院で1年間の集中治療医学フェローシップを修了し、内科、呼吸器内科、集中治療科の米国専門医資格を取得。「周囲に助けてもらいながら留学を果たしたので、恩返しの思いもあり、後輩への指導は自分の使命だと考えています」と明かす。
尽力しているのは「世界に通用する総合内科医の育成」。そこには「世界を見てきたからこそ日本に何が足りないか」がわかり、「日本の医療はもっと良くなるはず」と思う気持ちがある。「前の職場で16年間、研修医教育に携わり100人以上を育てましたが、ひとつの病院でできることには限界があります。新たな可能性を考えた時、徳洲会グループ全体の研修医教育に携わる機会をいただき、挑戦することにしました」(八重樫部長)。
八重樫部長は4月に千葉西病院に入職。まずは同院の研修医に対し、現場での診察指導やレクチャーを実施。登録制によりレクチャーのオンデマンド配信も行っている。指導で心がけているのは「相手が納得できるまで説明すること」であり、「指導した内容を理解して、臨床で実用できなければ教育効果が表れたとは言えない」と強調する。
5月19日の湘南厚木病院(神奈川県)を皮切りに、全国の徳洲会病院での研修医指導をスタート。八重樫部長は毎週木曜・金曜日には全国を飛び回り、現場で指導にあたる。
湘南厚木病院でのレクチャーの様子
6月20日にはオンラインライブ中継レクチャーを初開催。内科系領域のサブスペシャリティを網羅した教材であるMKSAP(Medical Knowledge Self-Assessment Program)を活用した勉強会で、北海道から徳之島まで全国の徳洲会病院から参加があり大盛況だった。同レクチャーは毎週月曜日に開催予定だ。今後は徳洲会インフォメーションシステム(TIS)の協力により、オンデマンド配信のプラットフォームを整備、職種を問わず視聴できるようにしていく。
八重樫部長は「徳洲会病院は症例数が多く、勉強する環境として適していますが、ただ現場で経験すれば技術が身に付くわけではなく、そのためのガイドが必要です。学びたいという意思をもって、忙しい現場に飛び込んできた研修医の勇気とやる気を生かしてあげたい」とエールを送る。
本件に関する問い合わせは徳洲会研修委員会本部事務局まで(tokukenshu@tokushukai.jp)。