長・東京西病院医長 若手学術奨励賞を受賞 北大口腔外科同門会が創設
2022.04.21
長・東京西病院医長
若手学術奨励賞を受賞
北大口腔外科同門会が創設
「論文がリスクの啓発、治療の助けになれば」と長医長
東京西徳洲会病院の長太一・歯科口腔外科医長は、北海道大学歯学部口腔外科同門会が創設した若手学術奨励賞の第1回受賞者に選ばれた。これは同大出身の若手口腔外科医師の学術活動を評価するもの。今回は2020年度の活動が対象で、長医長は2論文が評価された。
ひとつは日本口腔外科学会雑誌に掲載された「顎骨保存法を施行し、埋状歯を保存したエナメル上皮線維腫の1例」。同疾患は若年者に多く、治療法は摘出で、埋状歯をともなう場合は抜歯の必要がある。同症例では、矯正治療と外科的整直術を併用し、顎骨保存法を施行。顎発育を障害することなく、埋状歯を保存し歯列への萌出誘導も可能にした。
もうひとつは日本口腔インプラント学会誌に掲載された「インプラント周囲に生じたスニチニブ関連顎骨壊死の1例」。分子標的薬のスニチニブに関連した顎骨壊死を経験し、外科的治療で良好な結果を得たが、早期発見にはインプラント治療後の定期的なメンテナンスが重要であることを示唆した。
受賞後、長医長は「コロナ禍で学会発表の機会が限られるなか、このような賞をいただきうれしく思います。少しでも自分の論文がリスクの啓発、治療の助けになれば良いと考えます。これからも学術活動を続けていきたいです」と意気込みを見せている。