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徳洲会から機器寄贈や技術協力 リベリア初の透析センター開所 安富祖・医徳理事長が祝辞

2022.03.30

徳洲会から機器寄贈や技術協力
リベリア初の透析センター開所
安富祖・医徳理事長が祝辞

アフリカのリベリア共和国モンロビア市にある国立ジョン・F・ケネディ病院に3月1日、同国初の透析センターがオープンした。徳洲会グループが開設支援したもので、当日行われた開所式で医療法人徳洲会(医徳)の安富祖久明理事長がオンラインで祝辞を述べた。

先行支援したタンザニア医療チームも指導

オンラインで祝意を伝える安富祖理事長

リベリアと徳洲会の関係は、2012年10月のエレン・ジョンソン・サーリーフ元大統領と徳田虎雄・名誉理事長との面談に端を発する。医療分野での協力に関する覚書を交わし、その後、同国保健相の積極的な活動などで13年5月に医師1人、医療技術者1人、看護師2人が来日、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)で透析に関する研修を行った。ところが、同年にリベリアで発生したエボラ出血熱のアウトブレイク(集団発生)により、研修を受けたチームリーダーのアブラハム・ボボル医師が落命。19年に新たな医療チームが来日して再び研修を受けた。こうした技術指導とともに、徳洲会は透析機器10台を寄贈した。

透析センターの始動にあたり、本来は徳洲会の医療チームが現地で技術指導を行うが、コロナ禍のため断念。タンザニア連合共和国の医療チームが現地でシャント形成を含む技術指導を行った。タンザニアに対しても徳洲会は医療支援を行っている。

リベリアにとって開国以来初の透析センターということもあり、開所式には来賓として同国のジョージ・タウロン・マネー・オポン・ウェア大統領(元サッカー選手)や保健相、国外からはWHO(世界保健機関)、世界銀行、米国国際開発庁の各関係者らが列席。多くのメディアも取材に訪れた。

式は現地時間正午(日本時間午後9時)から行われ、安富祖理事長は沖縄県からオンラインで参加、来賓のなかで最初に祝辞を述べた。安富祖理事長は、あらためて「生命だけは平等であり、いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる価値があるという徳洲会の理念に基づき、徳洲会創設者の徳田虎雄・名誉理事長、ならびに私、安富祖久明の名において、本日、保健省の素晴らしい功績に対し、心から祝福申し上げます」と祝意を表明。「ひとりでも多くの患者さんを助けることは、私たちの喜びでもあります」と強調した。徳洲会グループの現状や国際医療支援活動にも触れ、式に参加したタンザニアの医療チームにも謝意を伝えた。

最後に、あらためてウェア大統領に謝意を表し、「透析センターを成功させるために保健省とジョン・F・ケネディ病院をご支援くださることを願います」と伝えるとともに、「日本の透析センターで学んだ最善の医療をリベリアの患者さんが受けられるように、すべての医師、コメディカルスタッフ、事務スタッフが最高の機能を維持し続けていただきたい」と激励した。

式では、多くの列席者から徳田・名誉理事長に対する謝意が述べられていた。徳洲会が手がけた海外の透析センター開設支援はリベリアで24カ国目、アフリカでは17カ国目。

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