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徳洲会栄養部会 初の「軟菜食」がテーマ 料理コンテスト2021

2022.03.30

徳洲会栄養部会
初の「軟菜食」がテーマ
料理コンテスト2021

徳洲会グループ栄養部会は2021年度料理コンテストを開催した。全国規模では4回目。従来は会場で調理と審査を行うが、コロナ禍にともない前回同様、書類(盛り付け写真とレシピ)審査のみとした。今回は初めて「軟菜食」をテーマに設定。より医療・介護色の強い料理コンテストとなった。

軟菜食は主に高齢者や治療上、柔らかい食事が必要な方が食べやすいように、使用できる食材の選定から大きさや固さまでを調整した食事をいう。

コンテストは各ブロックで上位3施設と、敢闘賞(アレンジ・オリジナリティー・地域性を考慮)を選出、合計4施設を表彰した(表)。

北海道ブロックは地域密着型特別養護老人ホーム(特養)コスモス苑さとづかが、前回3位の雪辱を果たした。準優勝の日高徳洲会病院は2大会ぶりの表彰台。羽川真理子・栄養科主任(調理師)は「軟菜食は調理法が限られ、メニューが少ないのですが、今後も喜んでいただけるように努力していきます」と意欲を見せた。

東北ブロックは介護老人保健施設(老健)ほのかが、2大会ぶりに王者に返り咲き。三浦俊之調理師は「老健だからこそできる、手の込んだ献立が審査員に伝わったと思います」と笑顔。

地域密着型特養コスモス苑さとづかのメニュー(ふき寄せごはん、焼き鮭の南蛮漬け、茶碗蒸しのかぶ柚子あん、春菊のピーナツ白和え、2つの味のゼリー) 初受賞の松原中央病院(粕汁うどん、卵豆腐の生姜あんかけ、しろ菜の炊いたん、みっくすじゅーすゼリー)

北関東ブロックは、千葉西総合病院が初優勝。髙橋幸喜調理師は「“医食同源”という言葉があるように、この献立が食の楽しみを感じ、患者さんの健康につながれば良いと思います」と、はにかんだ。南関東ブロックも静岡徳洲会病院が初優勝。志田賀紀調理師と菅井遥・管理栄養士は「テーマが良い意味で刺激的でした。互いに満足できるまで試行錯誤したので、結果につながってうれしいです」。

関西ブロックは1~3位まで前回と同じ結果となった。特養宇治愛の郷の梅永ゆいか栄養士は連覇を達成したことに「光栄です」と話し、「他施設の作品も拝見し、刺激を受けました。これからも美味しい食事を提供するよう頑張ります」。大阪ブロックは岸和田徳洲会病院が2大会ぶりに優勝。川野梢調理師は「以前から考えていた献立で参加することができ、さらに賞もいただけたことをうれしく思います」。

九州ブロックは福岡徳洲会病院が史上初の3連覇を達成。内山博陽・栄養管理室副主任と岡本竜也・同副主任は「まわりの意見を参考に、何度も試作を繰り返しました」と仲間への謝意を示した。

離島ブロックは老健愛心園が2大会ぶりにトップ。前回を除き3度目の優勝を果たし強さを見せた。川上ユキヱ調理師は「入所者さんの笑顔で食事をする風景を思い浮かべ工夫しました。『今日も美味しかったね』と言われるように精進していきます」と謙虚に語った。

沖縄ブロックは与論徳洲会病院が2度目の戴冠。南典代・管理栄養士は「やったー!」と声を上げるほど喜びをあらわにし、「今後も患者さんに心を込めて食事を提供できるように、栄養室一同頑張ります」と意欲的だ。

今回のコンテストで中心的な役割を果たした同部会教育研修委員の亀山友美・静岡病院栄養管理室副室長(管理栄養士)は「書類審査のため写真の撮影方法を統一したり、レシピ重視の評価体系にしたりするのに苦労しました」と吐露。伊藤耕史・野崎徳洲会病院栄養科主任(管理栄養士)は「制限のあるテーマのなか、治療食と思えないような豪華なメニューもあり、徳洲会グループの技術やアイデアに感心しました」と振り返った。メニューの一部は今後、本紙の『お皿の上の健康』で優勝施設を中心に紹介する予定。

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