徳洲会のピアレビュー 最優秀ポスター発表に 中川・野崎病院院長が受賞
徳洲会のピアレビュー 最優秀ポスター発表に
中川・野崎病院院長が受賞
世界病院会議で国際的な評価を得る
「医療の質や安全に医師が目をより向けるようになりました」と中川院長
野崎徳洲会病院(大阪府)の中川秀光院長はスペイン・バルセロナ市で国際病院連盟が主催した第44回世界病院会議で、徳洲会グループのピアレビューの取り組みについて発表し、最も優れたポスター発表に授与される「BEST POSTER AWARD」を受賞した。同大会は昨年11月8~11日にかけて現地会場とオンラインによるハイブリッド形式で行った。
中川院長は当初、口演(口頭発表)予定だったが、コロナ禍で現地参加が困難になり、大会事務局からの求めに応じポスター発表に変更。演題名は「徳洲会グループにおけるピアレビューシステムの3年間の結果」。
ピアレビューは専門家が同分野の専門家を評価するシステムのこと。徳洲会グループは医療の質や医療安全の向上を目的として、7つの評価項目による独自のピアレビューシステムを構築。①手術・血管内治療、②術後合併症の有無、③輸血の有無、④入退院時のADL(日常生活動作)の差、⑤平均在院日数、⑥転帰、⑦再入院率の7項目だ。一定の基準で点数化し評価する。2017年に脳神経外科でスタートし、18年には外科や泌尿器科、心臓血管外科など計9診療科に拡大。
ポスター発表では、課題が見つかった場合の改善プロセスなども説明し、各科の合併症発症率の推移を提示。いずれも減少傾向を示した。そのうえで「医療の質や安全に対し、これまで以上に医師が目を向けるようになりました」と成果に言及している。
中川院長は「徳洲会は医療資源の少ない国々に対して医療支援活動を行っています。今後、活動を継続するなかで、海外からも徳洲会のことをもっと知ってもらうのが大きな課題です。受賞が徳洲会のPRにつながればうれしい」と語っている。
「BEST POSTER AWARD」の賞状