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福田・吹田病院センター長 日本麻酔科学会WG委員 周術期禁煙指針示す

2021.11.10

福田・吹田病院センター長
日本麻酔科学会WG委員 周術期禁煙指針示す

一般向けに周術期禁煙を啓発するポスター

日本麻酔科学会の周術期禁煙ガイドラインワーキンググループ(WG)は「周術期禁煙プラクティカルガイド」を制定、吹田徳洲会病院(大阪府)の福田幾夫・心臓血管センター長がWG委員として参加した。

同ガイドは、同WGが2015年に制定した「周術期禁煙ガイドライン」をベースに作成。論文を精査し新たなエビデンスを加え、より現場で実践的に使える内容にリニューアル、外科系の学会を含め広くパブリックコメントを募集し、ブラッシュアップした。

福田センター長は「私は外科医の立場からの助言を求められ、WG委員に選出されました。外科医は周術期禁煙の重要性はわかっていても、患者さんにどうアプローチすれば良いかわからないケースが多いので、臨床での使いやすさを重視しました」とアピールする。

同ガイドには、周術期喫煙のリスクや禁煙指導の方法などが記載。具体的には、喫煙のリスクとして肺炎や心疾患はよく知られているが、整形外科や形成外科の分野でも、傷の治りにくさを示すエビデンスがあることを提示。禁煙は手術直前から始めても合併症を減らす効果があるが、早いほど(4週間前が目安)有効であり、周術期禁煙を契機に生涯禁煙を目標にすることが望ましいと説明している。また、受動喫煙も手術経過に有害であることに触れ、家族の禁煙の重要性も強調。

福田センター長は「周術期医療チームや外科医、禁煙外来など多職種が協同して推進することが大切です。当院にも禁煙外来はありますので、これから協力して進めていきたいと考えています」と展望。また、福田センター長は日本外科学会定期学術集会(4月8日から3日間)や日本麻酔科学会学術集会(6月3日から2日間)で、周術期禁煙に関する演題を発表、周知活動にも注力。

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