原田・南部病院救急診療科部長 “洋上救急”協力で表彰
2021.10.26
原田・南部病院救急診療科部長 “洋上救急”協力で表彰
「洋上救急を知っていただければ」と原田部長
南部徳洲会病院(沖縄県)の原田宏・救急診療科部長は今年度の第五管区海上保安本部長表彰(洋上救急協力功労)を受けた。昨年度の海上保安庁長官表彰に次ぐ。
日本水難救済会が事業主体となり実施している洋上救急は、航行中の船舶などで傷病者が発生した時に、海上保安庁のヘリや巡視船などで、医師などを現場に派遣、迅速に救急治療を施しながら最寄りの受け入れ医療機関に搬送する仕組み。1985年にスタートし、出動件数は通算949件(21年7月末時点)に上る。
原田部長はこれまで8回の出動に協力、今年3月に脳幹部出血の患者さん(漁船の船長)に対応するため海上自衛隊の救難飛行艇に搭乗し南大東島沖に出動。
「洋上救急への出動協力は救急医療に携わってきた者として当然のことです。今回の表彰を通じ、このような活動があることを知っていただければうれしい」と原田部長。続けて「日本は海洋国家で漁業や海上交通・物資輸送が盛んです。洋上で救急患者さんが発生することは当然予想され、その人たちの安全を考えることは、個人の救助に加え日本の安全に寄与することにもつながります」と洋上救急の意義を強調している。