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西田・湘南鎌倉病院医長 ISSNアワード2021受賞 肺がん組織診断で新手法

2021.10.20

西田・湘南鎌倉病院医長
ISSNアワード2021受賞
肺がん組織診断で新手法

「受賞を励みに頑張ります」と西田医長

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の西田智喜・呼吸器外科医長はISSNアワード2021を受賞した。これは科学技術全般に関する国際的な進展のなか、顕著な貢献が認められた研究者に贈られる賞だ。西田医長は『Japanese Journal of Clinical Oncology』に掲載された「気管支鏡におけるクライオバイオプシーによる凍結が肺がんの組織診断に与える影響」と題する論文が評価された。

クライオバイオプシーとは、凍結剤を循環させたプローブ(機器の先端)により、患部を凍結したうえで組織の採取を行う手法。生検鉗子(かんし)を用いた場合に比べ、採取サンプルのサイズが大きく、血液など異物が混入しにくいのが特徴だ。通常は間質性肺炎など良性疾患の診断に用いるが、論文では肺がんに応用した際に、凍らせた組織で正確に診断できるのか検討した。結果、クライオバイオプシーによる凍結が組織に与える影響は少なく、肺がんの診断にも活用できる可能性が高いことを示した。

受賞にあたり西田医長は「国立がん研究センター中央病院で内視鏡の研修を行った際に書いた論文ですが、それまで臨床一本でやってきた自分が受賞の機会に恵まれ、うれしく思います。この賞を励みに、ますます臨床も頑張りたいと思います」と喜びをあらわにしていた。

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