徳田虎雄顕彰記念館 多彩な展示で"原点回帰" 徳洲会の歴史を振り返る
徳田虎雄顕彰記念館
多彩な展示で"原点回帰"
徳洲会の歴史を振り返る
館内には写真パネルが多数掲示され、目を引かれる
弥栄と安寧を祈願し、参拝者とその御利益を分かち合うため建立した徳洲神社
同館は「徳之島の雄大な海に寄り添う記念館」をコンセプトに、海が見渡せる「なごみの岬」エリアに建つ。鉄骨2階建て、延べ床面積1124.18㎡。全館バリアフリーで、エレベーターや多目的トイレ、貸し出し用車いすなども完備。敷地内には木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を御祭神とした徳洲神社も併設、特別に許可を得て取り寄せた富士山の溶岩を積んだ富士塚も設けている。2025年には近隣に徳之島徳洲会病院が新築移転オープンする予定だ。
玄関口では徳田・名誉理事長の銅像がお出迎え。館内に一歩入ると、徳洲会の理念"生命だけは平等だ"の巨大な直筆パネルに圧倒される。1階の図書室(蔵書約7000冊)とイベントホール、2階の喫茶室「夢の風」は無料で利用できる(飲食メニューは別途料金が必要)。
1階フロアの展示は「徳田虎雄の全貌」がテーマ。離島育ちながら、なぜ「医療改革」を志し、一代で国内最大級の民間医療グループに徳洲会が成長を遂げたのか、卓越した行動力と、ほとばしる情熱を疑似体験できる。
まずミニシアターでは徳田・名誉理事長の生い立ちを15分のナレーション入り映像で紹介。幼少期に病気の弟を医師に診てもらえず亡くしてしまった時の悲しみや怒りから、徳洲会の理念が生まれたエピソードなどが描出されている。展示場では年表や贈られた賞状など資料に加え、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長ら著名人が徳田・名誉理事長を語る動画も流れる。
2階フロアのテーマは医療革命で、徳田・名誉理事長の多彩な顔を紹介。医療者としての顔、病院経営者としての顔など多くの側面から医療改革に邁進(まいしん)した素顔を見せている。さらに貴重なプライベートの写真も展示。
目に飛び込むのはグループ病院を配置した大きな日本地図で、病院名の横にあるボタンを押すと地図上のランプが光り、立地場所が一目でわかる。展示コーナーではTMAT(徳洲会医療救援隊)や手術支援ロボット「ダヴィンチ」、千葉西総合病院のカテーテルスタジオなどを紹介。アニメーション『トラオがゆく』など映像作品も楽しめる。
奥は、徳田・名誉理事長の言葉をパネルで掲示。「努力、努力、また努力、無理な努力、無駄な努力、無茶苦茶な努力をして、はじめて道は拓ける。真実がわかる」など、徳洲会病院の拡大に尽力する様子が目に浮かぶ。さらに、愛用品の数々も展示。自分自身を鼓舞するかのような言葉が並ぶ手帳や、日々の奮闘を感じる底のはがれた革靴などが、徳田・名誉理事長の医療改革にかける思いと行動を物語っている。
すべての展示や映像を見終わったら、2階の「夢の風」でひと休み。窓の外に広がる大海原を見ながら、おいしいコーヒーや食事が味わえる。
徳田虎雄顕彰記念館
鹿児島県徳之島町亀徳2691 TEL 0997-82-1700
https://torao-tokuda.jimdofree.com
写真で体験! バーチャル観覧
入り口から順路に従い、館内を写真で紹介
1階

玄関口では徳田・名誉理事長の銅像がお出迎え

徳田・名誉理事長直筆の“生命だけは平等だ”の巨大パネル

約7,000冊の蔵書がある図書室は自由に利用できる

徳田・名誉理事長の生い立ちを短編映像で紹介するミニシアター

生い立ちからわかる写真パネルを使用した年表や資料、
著名人のインタビュー動画も
2階

全国にあるグループ病院やTMATの活動を紹介

病院名のボタンを押すと、地図上のランプが光り所在が瞬時にわかる

徳田・名誉理事長のさまざまな言葉をパネルで掲示

自分自身を鼓舞する言葉が並んだ手帳など、愛用品を展示

観覧を終えたら喫茶室「夢の風」でひと休み
地域貢献にも積極的
イベントホールではライブや勉強会など開催
地域の小学校や中学校の見学学習も積極的に受け入れ
1階入口玄関前のイベントホールでは、絵画や写真の展覧会、ライブ、勉強会などさまざまなイベントが開かれる。営業時間内で商用利用でない場合、会場費・利用料は原則無料。設置されたグランドピアノは自由に弾くことができ、奄美三線、音響設備なども無料で貸し出している。
地域の小学校や中学校の見学学習も積極的に受け入れている。写真や映像を多く使った館内の展示物は、子どもたちにも理解しやすいと好評だ。子どもたちからは「徳田虎雄先生のことを知れば知るほど楽しかったです」、「何があっても、あきらめないというのがすごいと思いました」など感想が届いている。