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看護師特定行為研修 今年度から8病院が開始 徳洲会グループ

2021.06.01

看護師特定行為研修 今年度から8病院が開始
徳洲会グループ

徳洲会グループでは看護師特定行為研修を4月に7病院が開始、6月には1病院がスタートする。これで同研修を実施するのはグループで計11病院となる。特定行為とは医師や歯科医師の指示の下、手順書に基づいて看護師が自ら行える診療補助行為。特定行為は21区分あり、なかでも実施頻度が高い特定行為をパッケージ化(6領域)し研修を行う。徳洲会グループは同研修を推進し、看護の質の向上に加え、医師の「働き方改革」を進めるためのタスクシフト(業務移管)を図る。

超高齢社会で在宅医療などを推進するためには、医師(歯科医師を含む)の判断を待たずに診療の補助を行える看護師を確保する必要がある。同研修は、その行為を特定し、手順書に沿って同行為を実施できる看護師を計画的に養成していくのが目的だ。

研修項目には、共通科目と区分別科目があり、それぞれeラーニングによる講義を受けた後、演習(モデルを使った実践を想定した訓練)、実習(ベッドサイドで行う訓練)を経て実技試験(OSCE)を行い、すべての科目で合格したら研修修了となる。

同研修にグループで最初に取り組んだのは南部徳洲会病院(沖縄県)で、2018年10月に開始した。続いて、20年4月に札幌徳洲会病院と湘南鎌倉総合病院(神奈川県)がスタート。さらに今年4月、鎌ケ谷総合病院(千葉県)、名古屋徳洲会総合病院、宇治徳洲会病院(京都府)、野崎徳洲会病院(大阪府)、八尾徳洲会総合病院(大阪府)、福岡徳洲会病院、中部徳洲会病院(沖縄県)、6月に札幌東徳洲会病院が加わり、計11病院となる。

このうち4月1日に開講式を開いた鎌ケ谷病院を取材した。まず堀隆樹院長が挨拶し、「1期生ということで緊張感もあるとは思いますが、研修自体を楽しんで、しっかりと成長してください」とエールを送った。

次に山崎ゆかり看護部長は「研修生2人は日頃からHCU(高度治療室)で力を発揮しています。2人がさらに成長し、これからの看護師のモデルケースになれば良いと思います」、今井範之・事務部長は「当院は若い医師が少ないぶん、医師をサポートする存在としての活躍も必要になります」と、それぞれ期待を寄せた。

同研修の指導医である川谷洋平・心臓血管外科医長は「1期生ということで不安があるかもしれませんが、看護師としての職域を逸脱することが目的ではなく、看護師としての能力を上げるための研修だと思います。ぜひ有意義なものにしてください」と挨拶。さらに、研修をサポートするメンバーとして、診療看護師(NP)である遠藤覚子・看護師長と笠原明日香看護師を紹介し、閉会した。

同院では「外科系基本領域」パッケージで研修を実施。山崎・看護部長は「当院はNPの実習受け入れ施設でもあり、指導ノウハウもあったため特定行為研修も始めました。研修修了後はHCUとICU(集中治療室)に、1人ずつ配置する予定です。医師が不在の時でもスピーディーな対応ができるようになれば、ユニットの看護力が強化できると考えます」と明かす。

遠藤・看護師長は「多忙な医師との橋渡し役を担うことが求められます。同時に、医師の補助をするだけでなく、看護師ならではの視点を忘れず、患者さんに臨機応変に対応できるようになってほしいと思います。そのための勉強の方法を教えていければと考えています」と意欲的だ。

宇治病院では2人が受講

名古屋病院では3人が受講

鎌ケ谷病院では2人が受講

中部徳洲会病院は6人が受講

福岡病院では1人が受講

野崎病院では3人が受講

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