新型コロナ第4波の今㊥ 本院と連携し対策徹底 関西の徳洲会介護施設など
新型コロナ第4波の今㊥ 本院と連携し対策徹底
関西の徳洲会介護施設など
PPE着脱訓練(久宝寺愛の郷)
八尾徳洲会総合病院(大阪府)と同院の関連施設である老健八尾徳洲苑、特養久宝寺愛の郷は連携し、コロナ対応に努めている。毎週3施設合同で会議を行い、同院のコロナ陽性者入院状況や地域の発生状況など共有。両介護施設を会場とした入所者さんのワクチン接種時に、同院からスタッフを派遣している。
老健八尾徳洲苑の武田郁子・総看護師長は「職員の検査が必要な時に、八尾病院で迅速に対応してもらえるため、次の動きが早く取れ助かっています」と謝意を示す。特養久宝寺愛の郷の木口良章施設長は「PPE(個人防護具)着脱訓練や、感染対策に関する疑問点などのメール対応など、コロナ対策の最前線にいる八尾病院に行っていただき、ありがたいです。当施設では空気中のウイルス対策の強化を図ると同時に、利用者さんの家族構成の確認も徹底しています」。
老健岸和田徳洲苑(大阪府)は感染のもち込みを防ぐため、入所前にPCR検査を受けることが困難な方には、抗原検査を実施。職員に関しては2週間に一度、PCR検査を受けている。昨年5月にオンライン面会を導入、「ご家族から『顔を見て安心できた』と好評です」と奥さとみ事務責任者。入所者対象のワクチン接種は6月に岸和田徳洲会病院(同)の医師、看護師が巡回接種を行う見とおしだ。
岸和田徳洲会訪看ST(同)の梅田和子所長は「訪問先に府外からご家族が来られている時は、互いの感染予防のためフェイスガードやガウンも着用します」と説明する。症状がある場合には事前連絡を依頼。連絡があった際は主治医に相談、必要に応じ発熱外来などの受診を促す。訪問が必要な場合は、当日の順番の最後に訪問、フェイスガードやガウンを着用し対応している。
「1バイアル7回接種のおかげで余剰分を接種」
感染対策に取り組みながらリハビリ(岸和田徳洲苑)
老健宇治徳洲苑(京都府)と特養宇治愛の郷(同)は、同じ敷地内の宇治徳洲会病院と連携し対策を講じている。
両介護施設とも、同院の江口比呂美・看護師長(感染制御チーム担当)、葛西雅・副看護部長らのサポートを受け、感染拡大に至っていない。また、徳洲会グループや徳洲会介護部会の方針に従い、日々の感染予防も徹底。老健宇治徳洲苑は、職員に手指消毒などをはじめ、週1回の核酸増幅検査を行ったり、新規の入所者さんに入所当日の核酸増幅検査陰性確認などを行ったりしている。ワクチン接種も病院の余剰分を生かし、全職員に2回接種した。
「1バイアル7回接種のおかげです」と赤松広美・看護主任。接種後に抗体価検査も行っている。
特養宇治愛の郷も行政などと連携し、職員へのPCR検査を複数回実施。新入所者さんには入所日までにPCR検査を実施している。越野政子施設長は「病院のバックアップがすぐに受けられるのは本当に心強いです」。