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横隔膜 ペースメーカー植え込み手術 国内唯一の指導医に 髙力・湘南藤沢病院院長

2021.06.01

横隔膜 ペースメーカー植え込み手術
国内唯一の指導医に 髙力・湘南藤沢病院院長

「横隔膜ペースメーカーが治療の新たな選択肢に」と髙力院長

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の髙力俊策院長は、横隔膜ペースメーカー植え込み手術の国内唯一の指導医として昨年12月以降、3施設で指導した。同治療は横隔神経に電気刺激を与え人工的に横隔膜を動かし、呼吸運動を補助する治療法。

同院では14年1月から筋萎縮性側索硬化症(ALS)5例に対し、医師主導型臨床研究として同治療を国内で初めて実施。重篤な有害事象はなく奏功したが、保険収載には至らなかった。その後、横隔膜ペースメーカーは17年10月に薬事承認を受け、19年9月には「横隔神経の電気刺激により、横隔膜の収縮が可能な人工呼吸器に依存する①脊髄(せきずい)損傷、②中枢性低換気症候群」に対し保険適用となった。

横隔神経に電気刺激を与え、人工的に横隔膜を動かし呼吸運動を補助

これを受け20年12月、順天堂大学医学部附属病院で中枢性低換気症候群の患者さんに同治療を実施。当初は同治療を開発した米ケース・ウエスタン・リザーブ大学のレイモンド・オンダース教授が指導にあたる予定だったが、コロナ禍で来日が困難となり、臨床研究5例の経験から髙力院長に白羽の矢が立った。

髙力院長は「横隔膜ペースメーカーにより、人工呼吸器から離脱することができれば、日常生活を送ることも可能になります。患者さんにとっては、治療の新たな選択肢となるのではないでしょうか」と提言。これまでの知見を第33回日本内視鏡外科学会総会で発表した。なお、湘南藤沢病院では脊髄損傷、中枢性低換気症候群ともに症例がないため、現時点で同治療を実施する予定はない。

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