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新生児 行方不明対応を検証 福岡病院の全部署参加シミュレーション

2021.04.06

新生児 行方不明対応を検証
福岡病院の全部署参加シミュレーション

「私の子どもです」と抵抗する犯人役の職員。迫真の演技で緊張感のある訓練に「私の子どもです」と抵抗する犯人役の職員。迫真の演技で緊張感のある訓練に

福岡徳洲会病院は新生児行方不明対応シミュレーションを実施した。新生児の連れ去りが発生したことを想定した訓練で、未然に防ぐことや早期に発見するための方法を見直し、より安心・安全な入院生活を確保するのが狙い。2月16日に行い看護師をはじめ医師、コメディカル、事務職など各部署から2~3人、計150人が参加した。

訓練は、母児同室で母親がシャワー浴中に新生児が何者かに連れ去られるシナリオでスタート。犯人役は知らせずに行った。事態が発覚し、同病棟の担当看護師から上長、病院幹部へと報告、全館放送で各部署の職員がマニュアルにのっとり院内を捜索した。大きめのバッグを肩からかけた女性に職員が質問、バッグの中にタオルに包まれた新生児(人形)を確認した。病衣とネームなどから、連れ去られた新生児と判明し、院内の保安係を通じて警察に通報、シミュレーションを終えた。

振り返りでは、情報の整理の仕方などについて改善案が挙がり、それをふまえマニュアルや、産科と小児科の病棟看護師が携帯しているポケットガイドの改訂などを行った。産科病棟の山下瑞木・看護主任は「もともとJCI(国際的な医療機能評価)認証を取得するなかで、連れ去り防止対策の必要性を指摘され、2018年に1回目を行いました。2回目ということもあり、前回よりもスムーズだったと思います。継続する意義を再認識しました」。

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