徳洲会グループ未来予想図 離島・へき地医療の強化推進 ゆるぎないグループへ
2021.01.01
徳洲会グループ未来予想図
離島・へき地医療の強化推進
ゆるぎないグループ
「創設の精神に立ち返らなくてはならない」と安富祖理事長
徳洲会の創設者である徳田虎雄・名誉理事長の幼少時の原体験が〝生命だけは平等だ〟の理念を産み、今日の徳洲会がつくり上げられた。離島・へき地医療に徳洲会の原点、創設者の精神があることから、安富祖理事長は「それを私たちはつねに意識しないといけない」と呼びかけるとともに、離島・へき地医療に力を注ぐことが、ひいては徳洲会のさらなる発展の礎になると強調している。
徳洲会グループは現在、離島に10病院、へき地に9病院の計19病院を運営。グループのスケールメリットを生かし、主に都市部の病院から離島・へき地の病院に対し、短期・長期にわたり専門医や指導医クラスの医師が絶え間なくサポートする一方、初期研修医や専攻医が離島・へき地で総合的な診療能力を習得するなど、都市部と離島・へき地の病院は相補的な関係を構築している。
社徳は20年に徳洲会グループオフィシャルサイト内に「グループ内医師応援サイト」を開設するなど、新たな取り組みをスタート。「困っている病院があれば助けに行きたい」という意欲のある医師が、忙しい業務の合間でも応援を希望する病院の情報を手軽に収集でき、自主的に応援業務にかかわることを可能とした。
離島・へき地病院の新築移転プロジェクトも加速。離島では17年に初めて沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)が新築移転を果たしたが、喜界徳洲会病院(同)、徳之島徳洲会病院(同)が24年の開院を目指す新築移転計画が動き出した。
また、へき地病院では、館山病院(千葉県)が20年7月に新築移転に向け地鎮祭を挙行、22年5月の開院を目指す。庄内余目病院(山形県)、日高徳洲会病院(北海道)の新築移転計画も浮上している。
離島・へき地病院の新築移転に先駆け、21年からは都市部の病院の新築が相次ぐ。5月の長崎北徳洲会病院を皮切りに、7月に札幌南徳洲会病院、12月に鹿児島徳洲会病院が開院予定。さらに22年以降も新築移転ラッシュが続く。