脊柱側彎症 手術1000例超 湘南藤沢病院 正確性・安全性を重視
2020.8.4
脊柱側彎症 手術1000例超 湘南藤沢病院 正確性・安全性を重視
「達成感はありますが、ひとつの通過点」と江原副院長
脊柱側彎症は背骨がねじれながら大きくカーブする疾患。重症化すると心肺機能障害を引き起こし、彎曲(わんきょく)の大きい重度変形の治療には高度な技術を要する。手術では椎体(ついたい)に挿入したスクリュー(医療用ねじ)やフック、ロッド(金属の棒)を連結し、背骨がまっすぐになるよう、カーブやねじれを矯正する。手術には前方矯正固定術と後方矯正固定術のふたつの術式があり、さらに同院では、江原宗平・副院長兼同センター長が考案した若い女性のための傷跡の目立たない内視鏡を用いた小切開前方矯正固定術も行っている。
脊柱側彎症手術の術前(左)と術後のレントゲン写真
同院は、脊椎専用ハイブリッド手術室に高性能な多軸型CT(コンピュータ断層撮影)様画像撮影装置「ARTIS pheno(アーティス・フィノ)」を導入し、これと連動する手術台、リアルタイムナビゲーションシステムを組み合わせ、より安全で正確な手術の施行を心がけている。こうした高性能な機器の活用により、ミリ単位で位置を特定しながらスクリューを打ち込むことなどができる。
江原副院長は「これからも正確で安全な手術を心がけ、ひとりでも多くの患者さんのために貢献していきたい」と抱負を語っている。