50年100年先の未来創造 Fabled Hospital 実現へ 鈴木・社徳理事長
2020.2.13
50年100年先の未来創造 Fabled Hospital 実現へ 鈴木・社徳理事長
「安心・安全・親切で卓越した医療を」と鈴木理事長
一般社団法人徳洲会(社徳)の鈴木隆夫理事長はセミナー初日、「徳洲会の未来」をテーマに講演した。冒頭、「徳洲会の理念である“生命だけは平等だ”の世界を求めて、50年先、100年先の未来を創ることが大切です」と強調。A(I 人工知能)、RPA(ロボットによる業務自動化)、アバター(分身による瞬間移動)、遠隔ICU(集中治療室)など遠隔診断・治療といった未来を創造する技術を挙げた。こうした技術を活用し、人口構造、疾病構造、国際情勢の変化に適応する重要性をアピール。組織の統合・合併による再編、マーケティング、病院類型(高度・急性期・回復期・慢性期医療)の明確化も推進し、患者さん、職員、地域社会、国の目線をもち、最高の病院、Fabled Hospital(伝説の病院)づくりを目指すことを唱えた。
徳洲会グループが積極的に進めているJC(I 国際的な医療機能評価)認証取得、ICHOM(国際医療成果測定協会)による患者目線の医療、NEWS(予期せぬ死を防ぐ早期警告スコア)、Peer Review(医師による手術手技の相互評価)も、安心・安全・親切で卓越した医療の提供を実現するうえで、欠かせない取り組みであることを訴えた。
4月に開学する湘南鎌倉医療大学にも触れ、まず設置する看護学部看護学科で次代を担う看護師の育成に力を入れることを示唆。特定看護師や診療看護師(NP)といった医師の指示の下、特定の医行為を実施できる看護師も積極的に養成していきたい考えだ。現在、徳洲会グループには特定看護師28人(全国認定数1,006人)、診療看護師12人(同359人)が勤務している。
最後に鈴木理事長は「徳洲会の医療は永遠に完成しません。つねに挑戦し、夢を見て、その実現に邁まいしん進するからです。徳洲会は50年、100年の時を経ても世界の国々や患者さんから信頼される組織であり続けます。職員とその家族も誇りをもてる徳洲会であり続けたい」と語気を強めた。