千葉西総合病院 地域災害拠点病院に指定 災害医療でも地域へ貢献
2019.12.24
千葉西総合病院 地域災害拠点病院に指定 災害医療でも地域へ貢献
千葉西総合病院は地域災害拠点病院の指定を千葉県から受けた。地域災害拠点病院は災害発生時に、傷病者の受け入れや搬出、災害医療チームの派遣機能など災害医療活動の中心的な役割を担う。地域の基幹病院として災害医療体制の強化・充実にも一層貢献していく考えだ。
千葉西総合病院の日本DMAT隊員
「災害医療でも地域に貢献していきたい」と渡辺・事務次長(右)、菊池看護師
台風15号被害の医療支援活動に参加
同院事務部の渡辺和彦・事務次長は「千葉県で震度6弱以上の大規模地震が30年以内に発生する確率は85%という予測が18年に発表されました(地震調査研究推進本部)。これを受けて、地域の急性期中核病院として災害対応でも一層貢献していく姿勢を示すため、指定を受けることにしました」と説明する。
当時、DMAT(国の災害派遣医療チーム)を保有していなかったため、18年12月、東京都立川市にある国立病院機構災害医療センターで実施されたDMAT研修に千葉県からの推薦を受けて参加。現在、同院の医師、看護師など8人が日本DMATの資格を有し、さらに5人がCLDMAT(千葉県内の活動に限られるDMAT)の資格をもつ。BCP(事業継続計画)も策定した。
同院の日本DMATは今年9月の台風15号による被害に対し、千葉県からの要請を受けて出動する機会があった。同月10日から12日にかけて山武市や市原市などで活動。情報収集や被災地の入院患者さんの転院搬送に取り組んだ。このほか、行政が主催する大規模災害訓練に参加するなど活動の幅が広がっている。
今後は同じ東葛北部医療圏の地域災害拠点病院である松戸市立総合医療センターなどと連携しながら地域を巻き込んだ災害訓練を実施していきたい考えだ。