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日本高齢消化器病学会 優秀論文賞を受賞 山本・東京西病院部長

2019.10.24

日本高齢消化器病学会 優秀論文賞を受賞 山本・東京西病院部長

「今後も、より良い医療を患者さんへ」と山本部長 「今後も、より良い医療を患者さんへ」と山本部長

東京西徳洲会病院の山本龍一・肝胆膵(すい)内科部長兼内視鏡センター長兼消化器病センター長は、日本高齢消化器病学会の「第3回優秀論文賞」を受賞した。同学会誌第21巻2号への投稿論文を対象としたもので、山本部長の論文テーマは「高齢者の総胆管結石症に対する内視鏡治療の検討」。

総胆管結石は高齢になるにつれて罹患(りかん)率の上昇が報告されている。 治療法のひとつに内視鏡的治療があり、近年は80歳以上の高齢者にも実施するケースが増えている。しかし、高齢の場合、加齢にともなう臓器予備能(臓器の働きを維持する予備力)の低下や併存疾患など多様な要因から、迅速かつ低侵襲な治療が望まれる。

そこで山本部長は自院で行った91例を対象に、高齢(80歳以上)の総胆管結石患者さんに対する内視鏡治療の有効性と安全性について検証。論文では結石を完全に除去した群と、結石を破砕・除去し胆管ステントを留置(EBS)した群を比較検討した結果、平均年齢や抗血栓薬内服率はEBS群のほうが有意に高い一方、治療成績や合併症率は有意差を認めなかったことなどを報告した。
自院では総胆管結石症に対し「原則、内視鏡による完全結石除去」を治療方針に掲げているとしながらも、「80歳以上の方で完全結石除去ができない場合、EBSも治療の選択肢のひとつになり得る」と締めくくっている。

第22回日本高齢消化器病学会総会(8月2~3日、神戸市)で授賞式が行われ、代理で出席した伊藤響・初期研修医が賞状を受け取った。後日、賞状を手にした山本部長は「とても光栄です。今後も、より良い医療を患者さんに届けるための努力を重ねていきます」と笑顔を見せた。

なお、同総会のシンポジウムで伊藤・初期研修医は「当院における高齢者の悪性胆道狭窄(きょうさく)症例に対する内視鏡治療の検討」と題し口演(口頭発表)した。

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