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名古屋病院 中国の病院と人材交流 協議書を締結し連携強化

2019.08.20

中国の病院と人材交流 協議書を締結し連携強化

名古屋徳洲会総合病院は7月25日、中国山東省の済寧市第一人民医院と協力意向協議書を締結した。両国病院間の協力と人材交流を促進し、医療・教育および医学研究レベルを向上するため、友好関係を確立するのが目的。調印式では済寧市第一人民医院の孫印院長らが名古屋病院を訪れ、院内を見学。その後、大橋壯樹総長らと情報交換を行い、和やかな雰囲気のまま調印、今後の連携強化を誓った。



計4200床の歴史ある病院

横断幕を掲げ中国済寧市からの一行を歓迎する職員横断幕を掲げ中国済寧市からの一行を歓迎する職員

済寧市第一人民医院との連携は、同院の王海慶医師が昨年11月から半年間、名古屋病院の心臓血管外科で研修を受けたことに始まる。王医師は9年目の血管外科医で、中国でも数多くの手術などを経験しているが、日本の先進的な技術に加え治療に対する理念も学びたいと希望し来院。研修終了時には「素晴らしい技術を学べたうえに、患者さん一人ひとりに丁寧な対応をする日本の医療が大変勉強になりました」と満足して帰国した。

大橋総長(中央)がダヴィンチのコンソールに座り特徴を説明 大橋総長(中央)がダヴィンチのコンソールに座り特徴を説明

その後、王医師から連携強化の打診があり、大橋総長や村松世規事務長らが6月3日に済寧市第一人民医院を訪問した。同院は1896年に開院し、約120年の歴史をもつ済寧市(人口約800万人)を代表する病院で、西・東・中地区の3病院からなり、病床数の合計は約4200床。視察では孫院長はじめ病院幹部らに出迎えられ、各診療科のプレゼンテーションや病棟を見学。最後に、今後の人材交流を含めた友好関係の構築について協議した。

院内見学の後に協力意向協議書の内容を確認院内見学の後に協力意向協議書の内容を確認

大橋総長は「中国では、お互いの病院を行き来してから連携が始まるのが常とのことで、良い機会だったので訪問させていただきました。導入している設備や医療機器は最新レベルで洗練されており、良い病院をつくっていこうという前向きな姿勢を感じました」と述懐。

7月25日、孫院長らが協力意向協議書の調印のために名古屋病院を訪問した。まず職員が、この日のために作成した横断幕を掲げて出迎え、大橋総長が「再会できて嬉しいです」と歓迎。孫院長も「友好関係を前向きに進めるために来ました。今後も多くの医師を学ばせていただきたいですし、当院にも来ていただければと思います。この連携はこれからの両院の成長のために、きっと役立つでしょう」と応じた。

調印後に大橋総長(左から2 人目)と孫院長(そ
			の右)が固く握手調印後に大橋総長(左から2人目)と孫院長(その右)が固く握手

孫院長らはまず、病棟や手術室などを見学。とくに内視鏡下手術支援ロボット「ダヴィンチ」に興味を示し、大橋総長が実際にコンソールに座り、特徴を説明した。院内の見学が終わると、協力意向協議書の内容について確認。大橋総長と孫院長がサインをし、固い握手を交わした。


協力意向協議書では協力範囲として、①医療、看護、医療技術、管理、情報およびその他の専門技術、病院経営での提携、②人材交流、③教育・学研究での協力と支援、④転院・再検査、⑤双方の合意によるその他の支援協力事項――などを定めている。



名古屋病院の研修で手術を見学する王医師(左)名古屋病院の研修で手術を見学する王医師(左)

大橋総長は人材交流がメインになると考えており、早ければ来年から開始する予定。カテーテルに関しては名古屋病院の医師が指導する立場になるが、若手医師には済寧市第一人民医院で、豊富な症例を学ぶことも多いと期待する。

「済寧市第一人民医院は世界各国の病院に医師を研修に送り出し、成長を促す方針のようです。当院の医師も多くの刺激を受けることでしょう」と期待を寄せたうえで、「どちらの病院が優れているということではなく、異なる文化のなかで学び合い、お互い尊敬し合って交流していきたいと考えています」と力を込める。

西・東・中地区の3 病院からなり合計約4,200床の済寧市第一人民医院(写真は東病院)西・東・中地区の3 病院からなり合計約4,200床の済寧市第一人民医院(写真は東病院)

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